その数字は安全か?

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コンテンポラリー風水コラム 数字

最近、ある女性が私に電話してきました。
その女性は自分のマンションの部屋番号が4であることを非常に気にしていました。

なぜなら、4の読み方が、どの中国語の読みでも「死を意味する言葉」と発音が同じだからです。
そのため中国では、この番号を住所や電話番号などに使うことを忌み嫌う習慣があります。

しかし、同じ中国文化では、「8」は無限大の記号(∞)を縦にしたもので、幸運の数字だと見なします。
(広東語では、8の発音は「幸運」という意味の言葉と同じ発音です)

8を「4が2回」(つまり死が2回)とみなすことも、死は無限大と融合する、とも解釈できるのに、なぜか、そうはなりませんでした。
以上の例から、特定の数字に対する意味づけは、現実問題ではなく「解釈の仕方」と考え方であることを示しています。

数字を変えることで、状況は本当に変わるのでしょうか?

中国人が多く住むバンクーバー郊外のリッチモンドでは、多くの建物に4階がありません。
また、北米の建物の多くは13階がなく、飛行機も13列目はありません。
なので、この種の信念は実際には特定の民族に限定されるわけではないことが分かります。

さて、その階数があるかどうかと言うと、
14階となったフロアでも、数えてみると実際は13階です。

数が象徴しているものが重要なのでしょうか?
でも実際にはその数は存在していますよね?

この問題を考えていくと底なし沼にはまります。
あなたが見ている世界や人生があなたの現実を作っています。

現実的には、4番は重要な数字です。
椅子もテーブルも4本脚がほとんどです。

私たちは椅子やテーブルがこの数のせいで不運になっていると思いますか?

4本の椅子やテーブルは実際のところ、3本脚の椅子やテーブルよりもはるかに安定しています。
4つの角を均等に配置すると強い安定性が得られるので、4は基礎的な数字とも言えます。

地球は4つのエレメントで成り立っていますし、地球全体ことを英語では「地球の四隅」と表現します。

伝統的な風水では、方位磁石の方向を適用して、各個人は4つの吉方位と4つの凶方位があると言われます。
ここで上記の4番不運説を適用すると、そのうちの4つの吉方位は実際には凶となるのでしょうか?

なぜなら4がつくからです。

問題全体を通して考えるべきことがあります。

「私たちは、いずれ全員が死ぬ」
このことは、理解すべき重要ポイントです。

さらに言うと、私たち全員が死の途上にいます。
私たちは生まれた時から死に近づいており、生きている瞬間、瞬間、死に近づいているのです。

避けられないことを恐れるとどうなりますか?
死が避けられないなら(実際そうです)、死を恐れることは理にかなっていますか。

恐れすぎて、自分の生活の質が損なわれてはいませんか?

4という数字が死を早めると信じているなら、あなたは自分ではコントロールできないことの犠牲者となり、恐怖を抱えて生きることになるでしょう。

住所や部屋番号、椅子やテーブルの脚の数、本の4つの角、部屋の四隅や壁の四面…。無限に続きます。

これらは、あなたという存在を地球から消し去るために、死の光線を浴びせかけていますか?

私の提案はこうです。

こういった恐怖心を解放しましょう。

ある数字が他の言語で別の意味の発音と同じだったとしても、その数字が不運をもたらすことはありません。
それが母国語であったとしても、どうやってその数字は、あなたに悪影響を与えることが出来るというのでしょう?

私は思考の連想、発想の繋がりには大賛成です – これこそが風水が私たちの人生に働く仕組みでもあります。
しかし、恐怖に基づく連想は逆効果で不健康をもたらします。

英語では、徒競走や物事を始めるときの掛け声に、「1,2,3 -go!」という言葉を使います。

この最後の「go」という言葉は、1,2,3の次に来るので4番目ということになります。
でも4を、一歩踏み出し、前進し、物事を成し遂げるための勢いをつける数字だと捉えてみてはいかがでしょう?

ジェイ・Zは13枚目のNo.1アルバムを4:44と題してリリースし、8度のグラミー賞にノミネートをされました。
4と13にまつわる迷信を吹き飛ばしてくれる、なんとも爽快な方法です!

これらの妄信が私たちの文化に浸透し、多くの人々が実際に使っているとき、このような妄信を手放すのは難しくなります。
しかし、私たちは、何を信じ続けるかを選ぶことができます。

全てのものがあなたにダメージを与えようと躍起になっているという「被害妄想的なアプローチ」ではなく、すべてがあなたに有利に働いているという前向きなアプローチはいかがでしょう?

そうであると信じ、そう生きることを選択していくなら、そう世界は広がっていきます。

もちろんこれは、特定の国のことを言っているのではありません。どの国にも当てはまります。
これが、少なくとも2か国語以上の言葉を学び、広く旅することが大切だと私が信じる理由です。
何故なら、私たちが信じていることの多くは、単なる学習の結果であり、必ずしも真実ではないからです。

どんな数字であろうとも、あなたの人生がうまく運びますように!